「看護師の教育」という言葉を聞くと、看護師になるまでの学校の教育と卒業後の教育や必要に応じた研修、いわゆる「将来を見据えた教育」の両方が考えられます。
看護師の教育は高校生までの教育にはなかった教科を一から始める勉強の方が多く、それを理解するには時間が必要です。そして現在では治療方法も変わってきているものがあり、学校や養成所で習ったことだけでは通用しなくなっているのではないでしょうか。それらを自らが必要に応じて学んでいかなければ現代医療にはついていけないことも、看護師を養成している教師達も認識する必要があります。
看護師を養成するための看護基礎教育は、これまでだと卒業と同時に医療現場に行き仕事ができ、学校で学んだことを利用して看護師として仕事をすればよかったものがそうでなくなってきているのです。かって看護師として働くことは生涯を通して働くことではなかったのかもしれません。それが現代では生涯を通して勉強をし研修を受けていかなければいけない状態になってきたのです。
今は生涯学習としての看護教育が必要であり、専門職として勉強し続けなければいけないものとなっています。そしてかって看護職は女性だけであったのが現代では男性も参加した職業に発展してきています。それゆえ看護基礎教育に携わっている教師も、新たな観点から教育を考え直し内容をより現代に即したものに変えていく必要があります。そうすることにより看護師を目指す学生達の意欲や能力を大きく育てていくことにも繋がっていきます。そして基礎教育が卒業後の現場教育を踏まえたものであることが大事で、新しいタイプの教育を受けた看護師達が医療の現場で、先端医療に参加し専門職者としての誇りをもった看護師になることを期待したいです。